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海外BPOサービスとは?また注意点は?

2018.10.04

コラム

海外BPOサービスとは?また注意点は?

海外BTOサービス
海外BPOサービスはIT分野のアウトソーシングであるオフショア開発と、非IT系のBPOを合わせたものです。業務の一部を海外に委託することで、安い人件費でコスト削減を狙うBPOで、うまく実現できれば、経営面でも大きなインパクトをもたらします。

今回は海外BTOサービスについて解説します。
矢野経済研究所のデータによれば、オフショア開発も含めた、海外BPO サービス市場規模は2014年から2019年まで、年平均5.1%の成長を持続し、2019年の市場規模は1兆2384億ドルに達すると予測されています。

記憶に新しいのは年金機構が委託した500万人分のデータ入力業務を、契約に反して無断で、中国の業者に再委託していたことが判明した事件です。この行為自体は違法行為ですが、日本でも既に海外BPOが使われていることを印象づけました。
海外BPO市場
海外BPOは、米国企業のソフトウェア開発費が高騰したことで、インドの企業に委託をしたことがきっかけです。インドは人件費が安いことに加え、英語を始め多言語に対応できること、そして理数系の優秀な人材がいることで、世界の海外BPO市場では圧倒的なシェアを持っています。

インドのBPOビジネスは金融、保険、製造業、通信、建設、旅行など多岐にわたっています。この分野では、世界のリーディング企業として、国際レベルのビジネス品質を保持しています。特にIT分野では圧倒的な力を持っています。
日本の海外BPO
日本ではコミュニケーションの問題や、セキュリティ、品質の面からあまり積極的ではありませんでしたが、インド、中国のBPOベンダーなどが、日本語の問題や、体制整備を進めてきたこともあり、少しずつ利用されるようになってきました。

独立行政法人情報推進機構によれば、2012年に日本のIT企業の45.6%が既にオフショア開発の導入を進めています。現状、日本企業の海外BPOの主要プレイヤーは距離と漢字文化の関係から中国8割、インド、ベトナム、フィリピン、ミャンマーなどの企業が後を追っています。

インドのシェアが少ないのは、時差や、コミュニケーション、言語、法律などの問題が指摘されています。
海外BPOのメリットと日本企業の取り組み
海外BPOやオフショア開発の一番のメリットはなんといってもコスト面での優位性です。スキルやスピード面でも遜色のないレベルになってきています。日本企業のグローバル化と日本における人材不足も海外企業の活用を促進しています。

経済産業省のBPO研究会によれば、日本企業のBPOの効果を見ると、BPOの最大の目的であるコスト削減効果を認めているのは、全体の4割程度でしかありません。コア業務に集中できるというメリットはありますが、まだまだ実感としての効果を感じていないのが現状です。

さらに定期的に効果を測定しているかという問いには、コスト削減以外はほとんどチェックされていないのが現実です。

本来BPOなどのプロセス管理は、定期的なKPIの確認を行い、PDCAを回して、改善、改革を進めていく必要があります。BPOしたことで安心してしまい、継続的な改善、改革に対する意義が、企業の中で、本格的に取り組まれていません。
まとめ
海外BPOの本格的な取り組みには、日本企業のBPOに対する取り組みのレベルアップと、成功事例の積み重ねが求められます。

また、海外の人件費の高騰もあり、コストダウンだけを目的とするのではなく、超高齢化社会時代の有望な人材発掘や、グローバル展開を視野に入れることで、国際競争力を確保していくという視点も必要になるでしょう。

(画像は写真素材足成より)

(画像はイメージです)

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