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アウトソーシングにある2つの契約形態

2019.01.02

コラム

アウトソーシングにある2つの契約形態

アウトソーシングと契約
アウトソーシングをする場合、あるいは受託する場合、どのような契約を結べば良いのでしょうか。契約は素人には理解しにくい文章が多いので、なるべく関わりたくないという方も多いと思います。
特に、日本人はお互いの信頼関係で仕事をすることが多いので、よほどの問題が発生しない限り、契約でもめることはないと思います。しかし、アウトソーシングは日本以外の海外にも発注することがあり、その場合は契約が大きな意味を持ちます。

今回はアウトソーシングに関わる業務委託契約について解説します。アウトソーシングで結ばれる業務委託契約は準委任契約と請負契約の2種類です。大きな違いは、成果物の定義ができるか、否かに集約されます。
準委任契約
準委任契約は受託サイドが業務の「作業過程」に責任を負う契約で、作業中は善意の管理者として、業務を行い、作業期間が終了すると、契約も終了します。

具体的にはシステム運用や保守業務、コンサルタント業務、コールセンターなどの業務は準委任契約で行います。

コールセンターは一般的にインバウンドにしろ、アウトバンドにしろ、何人と対話ができるかは状況によって異なります。従って、準委任契約が基本となりますが、システム開発などのようなプロジェクトでは、準委任契約と請負契約を組み合わせることもあります。

準委任契約では、基本的には事務処理を順調にこなすことが目的で、結果が委託者の意にそぐわない場合でも、報酬請求権があります。最終成果物に責任を負うのは委託者サイドになります。

準委任契約の場合、委託者、受託者とも、契約は途中で解除することができますが、相手方に不利な場合は、損害を補償する必要が発生します。

準という文字がついているので、当然準という言葉のつかない「委任契約」も存在しますが、委任契約は法律に関わる業務で、準委任契約はそれ以外の業務に使われます。
請負契約
請負契約は「仕事の達成」を目的とした契約になります。例えば、家の建築を行う場合は、請負契約を締結します。大工さんが頑張って仕事をしても、結果的に家が建たない限り、契約は終了しません。

受託者は成果物を委託者に引き渡すことによって、契約を終了させることができます。また、受け渡し後に、成果物になんらかの異常が発生した場合は、補償の義務が発生します。

契約は受託者サイドからは途中で解除することはできませんが、委託者は受託者の損害を賠償すれば、いつでも契約を解除することができます。
アウトソーシングと契約
アウトソーシングでは、準委任契約と請負契約が混在する場合もあります。後々もめないように、成果を求めるもの、業務遂行を期待するものなど、受託者、委託者の間でしっかり共通認識を持つ必要があります。

業務委託契約を締結する場合は、あらかじめ業務の内容や業務の範囲を規定します。仕事を進めるうえで、委託側、受託側の期待や要求に対するすり合わせができていないと、後々もめる原因になります。

長期にわたるようなプロジェクトの場合は、報酬の分割支払いや、支払いの条件などをすり合わせておく必要があります。また知的財産権の扱いや、損害の場合の責任の範囲や保険の設定などもあらかじめ設定しておくことが大切です。
派遣契約
臨時のコールセンターを派遣会社に委託することもあります。この場合は、派遣会社と委託先が派遣契約を締結します。作業管理や指示、結果などは委託先が責任を持ち、派遣会社は委託先のニーズにマッチした人材を提供します。

作業の管理や、成果については委託先が責任を持ちます。派遣会社と派遣スタッフは労働契約を結びます。準委任契約と派遣契約はよく混同されますが、派遣契約の場合には委託先が直接作業指示を出すことができます。

(画像はPAKUTASOより)

(画像はイメージです)

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