初めてBPOを利用する場合、サービス内容が気になる
BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)は、自社で行っている業務を一括的にアウトソーシングすることから、業務の効率化が期待できますが、実際にBPOに契約した場合、どのようなサービスを受けられるのでしょうか。
そこで、BPOに契約することで受けられるサービスについて、活用例を紹介しながら具体的に説明していきます。
データ集計・分析
自社の業務でBPOを活用する例としては、「データ集計・分析」の作業があげられます。
データを利用する立場としては、あらゆる角度から分析されたデータが欲しいところですが、近年は、人手不足に拍車がかかっていることもあり、自社内においては、取引先や顧客が必要とするデータの作成が困難となっているケースが見られます。
自社でデータ集計や分析が困難な状況であるならば、BPOの活用が最適です。
アウトソーシングを受注する企業がデータ集計に強みを持っているならば、効率的なデータ集計を行うことはもちろんのこと、データ集計を行う背景を分析し、データ集計の目的を明確にした上でデータの分析を行うことから、より信頼性の高いデータの抽出が可能となります。
経理業務
また、経理の業務もBPOに適しています。
経理の業務には、売上金の管理、現金・預金の管理のほかにも、財務諸表の作成、給与や社会保険料の計算、納税額の計算や税金の納付などがあります。
経理の業務は、企業にとっては必要不可欠であるために、経理部は「守りの部署」と言えますが、その一方で、経理の業務そのものは売上に直結しないこともあり、企業全体で見れば、費用対効果が期待しにくい部署と言えます。
そこで、経理の業務の大部分をBPOとして外部に委託することができれば、企業全体で見た場合、経費の削減につなげることができます。
さらに、経理の業務は、月次決算業務や年次決算業務があり、決算期に限り一時的に業務が増加するため、経理部にとっては業務の負担が発生します。
しかし、経理の業務をアウトソーシングすることによって、業務が増加傾向となる決算期においても、業務負担を軽減することが可能です。
このように、特定の業務において、一時的に業務量が増える時期があったとしても、BPOなら柔軟に対応できる点が魅力的です。
コールセンター業務
そのほか、コールセンター業務もBPOに適しています。
コールセンター業務を自社で行う場合、コールセンターの担当者を対象とした社内教育を行う必要がありますが、コールセンター業務では、顧客の声に耳を傾ける必要があり、いかに顧客の立場に立った受け答えを行うか、ということが要求されます。
また、コールセンター業務においてはクレームが発生する場合もあるため、いかにクレームが発生しないように対応するか、ということや、クレームが発生してしまった場合の対応法など、さまざまなノウハウが求められます。
コールセンター業務でBPOを活用することができれば、コールセンター業務に求められるさまざまなノウハウを自社で考案する必要がなくなるだけでなく、コールセンター業務にかかっていた人件費や電話代など、さまざまな経費も削減することが可能となります。
コールセンター業務のように、ノウハウの構築が難しい業務であっても、BPOを行えば業務の効率化が期待しやすくなるのです。
BPOはアウトソーシングの一形態と言えますが、BPOは単なるアウトソーシングではなく、専門知識に長けた企業が対応することから、質の高い業務が期待できること、そして、業務を一括的にアウトソーシングできることから、経費削減につながりやすい点がメリットと言えます。
実際にBPOを導入することで、その効果の高さを実感してみましょう。
(画像は写真ACより)