これまでのBPO市場から読み解く、BPOの未来(前編) 〜BPO/RPA総研研究員レポート〜|BPO/RPAのことならBPO/RPA総研

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これまでのBPO市場から読み解く、BPOの未来(前編) 〜BPO/RPA総研研究員レポート〜

■BPO利用が増加している背景

 近年、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)利用が増加していますが、その理由として、企業における人材不足が1つの要因のようです。BPOの利用が増加している背景について振り返ってみようと思います。

 

1.BPOサービスを利用する理由、”人手不足”が多数

 NOCアウトソーシング&コンサルティング株式会社が実施した「アウトソーシングのイメージや効果」に関するアンケート調査によると、「アウトソーシングと聞いたときに思い浮かぶイメージ」を問う質問に対し、「業務効率化」が37.7%、「人手不足の解消」が37.0%と2トップで多い結果になりました。

 さらに、実際にアウトソーシングを導入した方に質問した「アウトソーシングを検討したきっかけ」に対しては、「業務効率化(28.1%)」「人手不足(26.5%)」と、従来のアウトソーシングのイメージで多かった「業務効率化」「コスト削減」から、人手不足という問題が大きくなってきている事実とともに、アウトソーシングをその解決方法のひとつとして認識しているようです。調査内容:「アウトソーシングのイメージや効果」に関するアンケート調査

調査期間:2017年2月

調査対象:アウトソーシングの検討もしくは導入経験者1,000名

(参照:NOCアウトソーシング&コンサルティング株式会社、「人手不足」がアウトソーシング導入のきっかけに【アンケート結果 2017年実施】)

 

2.2030年には311万人の労働人口減少

 厚生労働省が発表している「平成29年版厚生労働白書」によると、日本の労働力人口は、2016年の6,673万人に対して、2020年は6,589万人へと84万人減少、2030年には6,362万人で、2016年と比較すると311万人の減少予測が立てられています。年齢別で見てみると、350万人の減少予測が立てられている働き盛りの30〜59歳の労働人口に対して、60〜64歳は66万人増、65歳以上は49万人増と、高齢者の割合が増える予測となっています。日本は、世界と比較しても超高齢化社会に突入しています。

 (参照:厚生労働省、平成29年版厚生労働白書)

 

3. 増加する「人手不足倒産」

 さらに、帝国データバンクの調査によると、緩やかな景気拡大により有効求人倍率が高水準を保っている中、従業員の離職や採用難などの人手不足による収益悪化などが要因で倒産する企業が急増する「人手不足倒産」が増加しています。2013年度の人手不足倒産が、年間45件だったのに対し、2018年度は上半期だけで既に76件と、5年前の約1.7倍の企業が人手不足倒産に陥っています。

(参照:帝国データバンク,「人手不足倒産」の動向調査(2018年度上半期))

 

4.人手不足対策によるBPO導入 

 企業を継続させていくには、一定水準の売上確保が必要であり、時には営業部門を強化しなければならない状況も出てくるかもしれません。例えば、管理部側の人員を営業側にシフトした結果、一方では管理部門がおろそかになり、結果的に企業自体の運営が成り立たなくなってしまうという状況に陥る可能性もあります。そこで、増員したいと思っている業務を、BPOでアウトソーシングすることにより、主力業務に注力が可能となり、企業運営を円滑に行うことが出来ます。

 また、人材募集の手間を省くことで、採用費、採用後の設備導入、人件費などのコスト削減にもつながります。

 

■まとめ

 人手不足増加の一途をたどっている日本。今後さらに深刻化していく労働力人口の減少で、人材確保が益々厳しくなっていきます。限られた人材の中での円滑な企業運営のために、BPOという選択はとても有効的な方法ではないでしょうか。

 

「これまでのBPO市場から読み解く、BPOの未来」後編 へ続く

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