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成長率が高くなっている「調達・購買BPO」とは

2019.01.23

コラム

成長率が高くなっている「調達・購買BPO」とは

購買部門の変遷
古くから購買部門の長になると、家が一軒建つと言われ、人間的な要素が大きい部門として語られてきました。そんな購買部門も、時代の変化とともに構造改革を進めています。今回は調達・購買BPOについて整理します。
80年代ごろから日本企業の海外生産がスタートし、購買部門もIEの導入などを通じて組織的な対応が進んできましたが、まだまだ、注文~督促~受領~検収といった従来プロセスを引きずっていました。

90年に入ると、85年のプラザ合意を受けて、事業部門自ら海外に出て、安い部材を調達する調達購買が採用されるようになりました。

2000年代に入るとさらに関税が緩和され、本社購買のグローバル化や世界最適購買などが採用されています。ネットワークが普及し、業者の絞り込みや、部品の共通化などを通じた合理化を進め、調達・購買部門による材料費低減努力が、企業の利益に直結する時代になってきました。
調達・購買部門のBPO
調達・購買部門のBPOもこの頃から導入されるようになりました。背景としては海外BPOが普及してきたことで、日本企業に対応できる人材や能力が成長してきたこと。また、優秀な人材をコア事業で活用したいという企業サイドのニーズ、ネットワーク化による購買パワーの活用などがあげられます。

BPOの進んだ米国では、契約業務まで委託し、中小企業の場合は、調達代行業者に一任する場合もあります。日本では、まだこの分野のBPOが進んでいないので、これからBPOの拡大が見込める分野として認識されています。

調達・購買部門のBPOとしては、業界・市場調査、サプライヤーの情報収集、システムの運用・保守、見積もりの取得と価格交渉、在庫や保守部品の管理、発注処理などの一連の調達・購買機能が含まれます。最近では、CPP(Certified Procurement Professional)といった、調達・購買の資格も生まれています。

IDC japanは、2017年、国内BPO市場7346億円の中で、調達・購買BPO市場はコスト削減が遅れている間接材を中心に、ガバナンスを効かせた調達・購買プロセスの最適化ニーズが高まっており、2018年以降も調達・購買BPOの高い伸びを見込んでいます。
IBMの調達・購買アプローチ
コンピュータメーカーの巨人IBMは、各拠点の統合化を進め、IBM社内分200億ドルの間接材を単一購買組織に集約し、BPOも含め、700億ドル以上の調達を実現しました。

400あった購買部門を4つに集約しBPaas化し、世界標準の購買プロセスを導入し、購買分野では75~90%のBPO化を進めています。BPaasは、BPOとSaas(Software as a Service)を合わせた英語の類語です。

IBMの購買変革モデルは、購買システムを確立した上で、データを可視化することで、アナリティクスやコグニティブで、新たな洞察を見出し、差別化を行うというアプローチをしています。
アクセンチュアの調達・購買アプローチ
コンサルティング会社でもあり、BPOの代表企業であるアクセンチュアは調達・購買BPOを進めるにあたり、コスト削減だけではなく、サービスの可視化や標準業務プロセスの導入といった品質の向上、人材の活用・育成を含めたトータルアプローチを志向しています。

調達・購買BPOでも、直接財、間接材の調達コストの削減とオペレーション機能の強化を進めます。基本的なアプローチは全社プロジェクト化、戦略性、ガバナンスの効いたマネージメント、オペレーションの効率化を進めています。
まとめ
日本ではまだあまりなじみがありませんが、調達・購買BPOは、グローバル競争に勝ち抜くための手法として注目されています。

(画像はイメージです)

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