日本のBPO市場は増加している?今の市場規模と傾向|BPO/RPAのことならBPO/RPA総研

TOP  コラム  日本のBPO市場は増加している?今の市場規模と傾向

日本のBPO市場は増加している?今の市場規模と傾向

2018.12.07

コラム

日本のBPO市場は増加している?今の市場規模と傾向

日本のBPO市場
BPOは企業が自社の業務の一部を外部の専門事業者に外部委託することです。
日本が置かれている状況の中で、BPOが避けられないのは①慢性的な人手不足の解消、②多様化・複雑化した企業構造の再構築、⓷コア事業へ集中化、④専門家へ委託することによる業務品質の向上、⑤業務標準化の推進などがあげられます。

日本のBPOの特徴は、欧米に比べて戦略的BPOや、海外BPOが少なく、定型的なBPOが多いことです。これは、終身雇用という日本独特の就労環境、派遣社員という独特な制度の存在、日本語という言語の問題などがあげられます。しかし、少しずつ変化も見えてきました。
BPO市場の動向
BPOの市場規模については、各社の算定基準の違いなどによって異なります。具体的にはIT系と非IT系の扱い、BPOと委託ビジネスの線引きの問題などがあります。今回は業界でも良く使われているIDC japanのデータを基本に整理します。

IDC japanによれば、2017年の国内BPO市場は7,346億円で、前年比4.7%の増加となりました。2022年までの平均成長率を3.6%と想定しており、2022年には8,769億円の市場規模を予想しています。残念ながら、この伸びは他国と比べると、やや低めというのが現状です。
人事BPOサービス市場が成長
その中で、2017年に伸びが顕著なのは、人事BPOサービス市場です。福利厚生部門のアウトソースのニーズが高くなっています。

加えて、2016年1月から導入されたマイナンバー関連のスポット的業務が増加しています。各社とも導入時に発生する作業を吸収し、コア事業への影響を最小限に留めたいという考えです。

経理や財務関連では業務改革を目的としたBPOが伸びています。プロセスの最適化やRPA(Robotic Process Automation)の利用、複数のバックオフィス機能を連携させ、より広範囲な効率化、省力化を目指しています。人不足が進む中で、当該アプローチは増加すると予想されています。

調達・購買に関するサービス市場では、コスト削減へのニーズが高くなっています。全社的に遅れている調達・購買に関わるBPOが注目されています。

IDCによれば、「関節材を中心に、ガバナンスを効かせた調達/購買プロセス最適化のニーズが高まっており」、2018年以降も高い成長率を維持するとしています。以上が企業のサポートプロセスを中心とした国内のBPO市場の動向です。
カスタマーケアBPOの変化
企業のオペレーションプロセス分野で成長しているのが、カスタマーケアBPO市場です。もともとコールセンターやコンタクトセンター、ヘルプデスクなどは早くからBPO市場を牽引してきましたが、ここへきて中身の変化が見られます。

具体的には、インターネットやスマホの利用が増加し、電話によるやり取りから、チャットやSNSを含めた、マルチチャネルへの対応が求められるようになりました。さらに音声認識技術や、コグニティブ/AIシステムによる、自動認識・応答システムの向上で、作業形態が大きく変化しています。
BPOへの新しい取り組み
さらに、製造業などでは、従来の流通ルートに加えて、自社でe-commerceを立ち上げる動きも増加しました。新規ビジネスを素早く立ち上げるために、専門ノウハウを持つBPOベンダーに委託し、リスク回避とスピードアップを狙っています。
 
実は、BPOについてはまだ明確な分類や概念が委託者、受託者の間で共有化されていません、このような状況の中で、経済産業省などは、BPOに関する認証制度を設け、BPOがより広範に利用できるような環境を構築しようとしています。

今回は日本のBPO市場の動向についてレポートしました。

(画像はイメージです)

BPO/RPAのことならお気軽にご相談ください!お問い合わせはこちら