詳しく知りたい！ITアウトソーシングで受けられるサービスとは？｜BPO/RPAのことならBPO/RPA総研

BPO（ビジネス・プロセス・アウトソーシング）の中には、IT系のアウトソーシングに特化した「ITアウトソーシング」があります。

IT系の業務は専門的な業務が多いために、自社で処理するよりもアウトソーシングすることが効率的と言えますが、ITアウトソーシングにおいては、具体的にどのようなサービスを受けられるのでしょうか。ITアウトソーシングのサービス内容について調べていきましょう。

ITアウトソーシングの業務内容を大きく2つに分けると、「運用設計や保守管理に関する業務」と「データセンターに関する業務」となります。それぞれの業務内容について詳しくみていくことにしましょう。

「運用設計や保守管理に関連する業務」とは、企業で利用する各種のIT機器や情報システムに関係した一連の業務と言えます。

具体的には、IT機器の導入や情報システムの設計、IT機器および情報システムの運用と保守管理の業務を指し、IT関連ツールの円滑な利用を実現するための業務です。

IT関連の業務は自社で行うことも可能ではありますが、IT関連の業務は全体的に専門性が高いため、IT系に精通した社員の育成は難しい状況と言えます。

そのため、IT系に関する業務は外部に委託した方が、コストが抑えられ、なおかつ業務の質が向上します。

また、近年はITに関するさまざまなサービスが登場しており、運用設計や保守管理に関する業務の需要が高まっています。

最近のIT機器の事例をあげると、家電製品や機械などにインターネット機器が組み込まれている「IoT（モノのインターネット）」がありますが、IoTはインターネットを介して利用されるために、セキュリティ対策が必須となります。

IoTの利用においてトラブルが発生した場合、専門的な知識が必要となりますが、そのようなトラブル対処の場面においてITアウトソーシングを活用すると、自社ではトラブル対応の必要がなく、自社の主力的な業務に専念することができるのです。

データセンターに関する業務とは、企業が所有しているデータをアウトソーサーのサーバーに保管する業務を指します。

企業が所有する情報を保管する場合、企業内にサーバーを設置し、そのサーバーで保管する方法がありますが、企業でサーバーを所有すると、導入コストや保守管理のコストがかかってしまいます。

さらに、自社のサーバーで情報の保管をしていると、サーバーがハッキングされる可能性もあり、万が一の場合、重要な情報の流出が考えられます。

その点、アウトソーサーのサーバーに企業の情報を保管することによって、企業はサーバーの導入が不要となるほか、保守管理も不要となるため、コストの削減や業務の効率化が実現することになるのです。

ここまで、ITアウトソーシングのサービス内容についてみてきましたが、ここからはITアウトソーシングサービスの市場動向と今後の予測についてみていくことにしましょう。

矢野経済研究所は2016年8月に、「ITアウトソーシングサービス市場に関する調査（2016年）」（以下、同調査）の結果を発表しました。

参考：矢野経済研究所
ITアウトソーシングサービス市場に関する調査（2016年）
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/1571

同調査によると、2015年度におけるITアウトソーシングサービスの市場規模は3兆8434億円で、前年度比で0.2％増と微増の傾向にあります。同サービスの市場規模は今後も微増傾向が続き、2019年度には3兆9985億円に増加すると予測されています。

また、同サービスは、運用や保守に関するサービスとデータセンターに関連するサービスに分かれていますが、データセンター関連サービスの市場に限ってみると、2019年までは年間3％台で成長し、2019年度には2兆4035億円に達すると見込まれています。

近年は、社会情勢の変化により、業務の効率化が求められています。専門性が必要とされるIT関連の業務をアウトソーシングすることによって、業務の効率化はもちろんのこと、主力となる業務に力を注げるようになることでしょう。

（画像は写真ACより）