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プロセスの分類「サポートプロセス」

2018.08.25

コラム

プロセスの分類「サポートプロセス」

ビジネスプロセスの抽象化
「ビジネスプロセス」をあなたは、どう理解していますか。ビジネスプロセスの理解は人によってかなり異なっています。異なった考えを持つ人が集まって協議しても、話は食い違い、結論が出たとしても、それぞれ勝手な理解で最善な結果は期待できません。
(画像はイメージです)

実はビジネスプロセス管理は、ビジネスに携わっている人達が共通の視点でビジネスを論じられるように、ビジネスプロセスを抽象化し、体系化するものです。

ビジネスプロセスを図式化することなどにより、関係者が直感的に共通認識を得ることによって、ビジネスの究極の目的である、お客様のニーズを実現し、事業目的を最大化するための活動です。
ビジネスプロセスの基本分類
ビジネスプロセスは、「マネジメント(管理)プロセス」「オペレーション(運用)プロセス」「サポート(支援)プロセス」の3つのプロセスに分類することができます。

「マネジメントプロセス」は、企業の統治と戦略管理という事業の中枢機能です。「オペレーションプロセス」は購買や製造、宣伝、マーケティング、販売など、事業の利益を生み出す主要な活動です。

そして、「サポートプロセス」は「マネジメントプロセス」「オペレーションプロセス」を支援する機能で、会計や、総務、人事、情報システム、コール・センター業務などを指します。企業組織では、ライン、スタッフという呼び方がありますが、ほぼ同意と考えても良いかもしれません。
バリューチェーン
企業分析や、戦略策定にこのような視点を導入したのは、マイケルポーターです。

著書「競争優位の戦略」の中で、「バリューチェーン」という概念を導入し、企業の諸活動を、主活動と支援活動に分類し、主活動の構成要素の効率化と競合企業との差別化を図ることで、競合優位に立っていこうという考え方です。

主活動領域はその生産性や、コスト、品質がダイレクトに業績に反映し、顧客満足に影響を与えます。

主活動領域であるオペレーションプロセスの改善は、プロセス管理でも重要なものとなります。それに対して、「サポートプロセス」は、基幹プロセスを支援することはあっても、直接顧客の価値創造には影響を与えることはありません。
サポートプロセスの評価基準
実際の企業における業績評価もライン部門は結果が数字で出やすいので、評価も明快です。

それに対して、サポートプロセスを担うスタッフ部門はなんとなく、全社平均で評価されたり、主観が入ったりと、納得いかない評価も多いと思います。そういう意味でサポートプロセスの評価基準はオペレーションプロセスに比べて、難しい側面が多いのも現実です。

その結果、必要のない業務がいつまでも残っていたり、業務の重点配分が適切でなかったりといった、オペレーションプロセスとの整合性や、不適合なニーズの発生原因にもなっています。

これを解決することによって、オペレーションプロセスとのスムーズな連携を実現することで、市場ニーズとの有機的な適合が実現します。
サポートプロセスの範囲
サポートプロセスは一般に、個人的な判断の入る非定型プロセス、人間系のプロセスが大きく、あらかじめルールの決まった作業系プロセスではなく、その都度決定する、意思決定プロセスの傾向が強くなります。

サポートプロセスは自社内だけでなく、グループ会社や関連会社など、自社以外の企業にも存在します。ビジネスプロセス管理では、ビジネスプロセスに関わる人全員が、共通認識を持ち、共通の評価基準を持つことで、組織、プロセスの改善を進めることができます。

資材の調達を例にとれば、調達先の企業にパートナーとして協力してもらうために、求める機能や品質をお互いに理解しあえるプロセスとして管理していきます。
まとめ
業績に直結するのがオペレーションプロセスですが、サポートプロセスがしっかりしていないと市場は獲得できません。マネジメントプロセス、オペレーションプロセス、サポートプロセスの3つの要素がうまく連携することが大事です。

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