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お客様は社外だけじゃない?会社に関係するお客様の範囲

2019.02.27

コラム

お客様は社外だけじゃない?会社に関係するお客様の範囲

多様なビジネス構成
現代企業のビジネスは多種多様な人々の仕事の成果がつながりあって成立しています。職人が一人で全ての工程をこなす時代ではなくなっているのです。

マイケル・ハマーはBPR(ビジネスプロセスエンジニアリング)を産み出し、ビジネスプロセスを最終顧客に対する価値創造の活動と定義しました。

ビジネスプロセスの中には、ビジネスプロセスをスムーズに進めるための、無数のサブプロセスが存在します。ここでは混乱しないように、サブプロセスを業務という言葉で置き換えます。
お客様の求めるものを基本に
業務は基本的に、インプットされたものを処理し、より「高度なモノ」に置き換えてアウトプットにする活動です。「より高度なモノ」にという表現をしましたが、決して機能アップということではありません。お客様の求めるものが基準になります。

ビジネスプロセス全体としては、最終的なお客様は消費者や顧客企業になりますが、プロセスを動かすための業務は、消費者や顧客企業以外の様々なお客様が存在します。
社内にも沢山のお客様がいます
例えば、製造と販売を分離している業態の場合、製造会社の直接のお客様はグループの販売会社になります。販売会社にとっては、販売代理店や卸企業などがお客様になります。

部品製造を行っている会社にとってはサプライヤーも大切なお客様です。このように、関係会社、協力企業などとは多様な関係式を持つことになります。そして、ビジネスプロセスを構成する業務には、社内に沢山のお客様が存在します。ここでは部門別に整理してみたいと思います。

マネージメントプロセス、サポートプロセス
マネージメントプロセスに関わる経営企画部門の業務では、年間の売上計画といった計画策定業務がありますが、そのお客様は事業部や、経営層になります。また、グループ会社との調整業務、官公庁などへの報告業務なども担当します。

サポートプロセスの代表でもある、総務の業務は企業の中でも、最もお客様の多い仕事でしょう。社内のサービススタッフとしては、福利厚生や庶務業務を担当します。社内イベントや労務管理などの業務も、お客様は社員あるいは社員の家族となります。もちろんアルバイトや季節雇用対象者もお客様になります。

周辺住民や行政との対応も総務の大切な業務です。この場合は住民や行政がお客様になります。また、工場などの環境対応や、株主総会の運営も総務の業務で、お客様は周辺住民や工場、株主などが該当します。
拡がるビジネス環境
広報部門は、お客様であるマスコミに向けてプレスリリースの発行など、会社情報、IR情報の提供を行います。社内に向けては社内報の発行や、最近はWEB版の社内報の発行なども行っています。年史は得意先やマスコミ、行政に向けた業務になるでしょう。

法務部門は特許や実用新案の取得に向けて、知財関連の権利調査や特許庁などへの申請を事業部や技術部門の依頼で実施します。技術部門も新製品の開発や、技術調査、事業部の支援など幅広い業務を担当します。

購買は安く、品質の良いものをお客様である工場に供給します。また、オフィスなどの事務機や情報機器を社内の各部からの依頼で調達を行います。このように、業務の多くが社内をお客様として機能しています。
まとめ
マネージメントプロセスやサポートプロセスのお客様は基本的に社内が中心です。そして営業や工場などのオペレーションプロセスの対象も、最終工程を除けば社内に存在することが少なくありません。

マーケティングの顧客志向と同じように、ビジネスプロセスを円滑に進めるためには、ビジネスプロセスのお客様のニーズをつかむ必要があります。お客様の求めるものを実現するために、KPIを設定し、PDCAを回すことで、改善を進めましょう。

(画像はイメージです)

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