アウトソーシングと似ている「オフショアBPO」とは|BPO/RPAのことならBPO/RPA総研

TOP  コラム  アウトソーシングと似ている「オフショアBPO」とは

アウトソーシングと似ている「オフショアBPO」とは

2019.01.20

コラム

アウトソーシングと似ている「オフショアBPO」とは

オフショアリングとは
オフショアリングあるいはオフショア開発という言葉をご存知の方も多いと思いますが、日本企業の4割以上が、既に、オフショア開発を行っているという事実には、少し驚かれる人もいると思います。
オフショアリングとはBPO(Business Process Outsourcing)の一種で、委託企業先が海外である場合にオフショアリング、あるいはオフショアBPO、海外BPOと呼ばれます。また、オフショア開発とは、委託の内容がシステム開発やIT関連の場合に使われる用語です。
英語とオフショアリング
日本ではオフショアリングはまだまだ産業として浸透しているとは言えません。その課題は日本語という言語の問題です。そもそもオフショアリングが成長したのは、英語という言語が世界の中で広く利用されていたからです。

世界の人口は約70億人と言われていますが、ハーバード・ビジネス・レビューの調べによれば、英語を第1言語として利用しているのが3.9億人、第2語学とし利用している人を含めると17.5億人が英語人口と言われています。
先行したインドのオフショアリング
最初に注目されたのが、インドのオフショアリングで、米国による海外BPOの取り組みとして注目されました。英語を母国語として利用するインドは、データ入力やバックオフィス業務、コールセンターなど幅広い需要に対応していますが、IT系のオフショア開発も有名です。

オフショアリングの特徴は圧倒的なコストの削減です。ただ、最近はインドの人件費も高くなり、コスト削減だけでは難しくなっており、日本などを中心とした需要開発や、高度な付加価値サービスを提供するKPO(knowledge Process Outsourcing)などにサービスを拡大しています。
日本とオフショアリング
英語に比べると日本語は残念ながら、まだまだ限定的なことから、米国や欧州に比べてオフショアリングは遅れていますが、あまり日本語を必要としない、ソフト開発やIT開発に関しては先行しており、冒頭にもあるようなオフショア開発の導入率が出ています。

しかし、最近では少しずつビジネス環境が整ってきています。BPO関連企業が徐々に中国や東南アジアに進出し、体制の整備を進めています。現地の企業や人材も、オフショアリング需要に対応するために、日本語教育などを充実させつつあります。

比較的時差も少なく、短時間で行き来できるアジア圏は、オフショアリングを進めるうえで課題となるコミュニケーションの疎通においても有利になります。現地の政情や電力、インターネットなどの普及と、日本の労働力人材の減少などによって、日本からのオフショアリング需要の拡大も想定されます。
オフショアリングの体制整備
海外におけるBPOの拡充のためには、日本におけるビジネスの慣習にレベルを合わせる必要があります。

例えば個人情報の保護などであれば、日本ではプライバシーマーク、海外ではISMSなどが普及しています。海外の委託先に対しても、日本と同様の仕組みを適用していく必要があります。
オフショアリングの課題
全てのオフショアリングが日本の産業にとって良い方向かといえば、課題も存在します。オフショアリングによる失業などの影響は、一部の産業や職種に偏る傾向にあります。

また、開発などの先端部門のオフショアリングは、国の競争力の減退につながります。これらの課題をうまく産業政策として解決していく必要があります。
まとめ
今回はオフショアBPOを取り上げました。今や産業のグローバル化が進んでいます。

国内ビジネスを効率的、低単価で実現するための手法としてオフショアリングが注目されてきましたが、今後は世界市場を対象にした態勢構築のためのオフショアリングが課題になってくるでしょう。

また、従来コストセンターとしてとらえられてきたオフショアBPOをプロフィットセンター化していくことも課題になってくると思われます。

(画像はPAKUTASOより)

(画像はイメージです)

▼BPO総研
https://bpo-soken.com/

BPO/RPAのことならお気軽にご相談ください!お問い合わせはこちら