専門的な業務を委託できるのが、BPOの特長
BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の特長は、専門的な業務のアウトソーシングが可能な点ですが、BPOという形でアウトソーシングを請け負う企業の中には、専門的な業務を請け負うために、一定の業務に特化しているケースもみられます。
それでは、BPOのサービスは、特にどの業務が増加しているのでしょうか。一定の業種に特化したBPOサービスについて調べていくことにしましょう。
テレマーケティング業務
BPOのサービスにおいて増加している業務としては「テレマーケティング」があげられます。
テレマーケティングとは、電話やメールなどを利用し、対面を伴わない状態でのマーケティングを指す言葉ですが、その業務内容は幅広く、顧客から商品の注文を受け付けたり、顧客に対して電話による営業を行ったり、あるいは顧客からの問い合わせに応じるコールセンター業務などがあります。
これらの業務を自社で行う場合、テレマーケティングの人員を確保する必要があるだけでなく、顧客に対する適切な対応など、テレマーケティングならではのノウハウを必要とすることから、企業としては、テレマーケティング業務そのものが負担となる場合があるのです。
その点、BPOのサービスを利用してテレマーケティング業務のアウトソーシングができれば、テレマーケティングの運営に関する専門的な業務を、BPOのサービスを提供する企業に任せられることから、自社としてはメインの業務に注力することが可能となります。
印刷業務
また、BPOのサービスとしては「印刷」の業務も増加しています。BPOの形で印刷の業務を請け負う企業の特徴は、印刷に関連するさまざまな業務を行う点です。
BPOサービスを提供する企業は、各種申込書、報告書、注文書などの印刷を行うほかにも、申込書や報告書など、定型化された文書を電子化して保存するサービスも行っています。
そのほか、ダイレクトメールの印刷も請け負う場合がありますが、単に印刷するだけではなく、印刷したダイレクトメールを発送する業務も請け負うことがあります。
BPOサービスを提供する企業が、印刷業務そのものだけではなく、印刷に関連した業務まで幅広く請け負えば、BPOのサービスを利用する企業としては、大幅な業務の削減につなげることができます。
業務の効率化を推進する時代だからこそ、単なる特化型ではなく、関連業務も請け負うBPOが注目されているのです。
物流業務
そのほか、「物流」に関する業務もBPOのサービスとして提供されています。
BPOサービスにおける「物流」の業務について説明すると、商品の保管から配達に至るまでの一連の流れを請け負っています。
具体的に説明すると、商品を保管して在庫の管理を行うことや、商品の梱包作業、商品の発送に向けて運送業者を手配することなどがあります。
仮に、自社で物流の拠点を設けようとする場合、広大な土地と物流倉庫、そして物流システムを整備する必要がありますが、これらを全て投資する場合、多額の費用がかかる上に、多くの人員を募集しなければなりません。
その点、BPOを活用して物流の業務をアウトソーシングすることができれば、物流に関する投資が不要となるため、物流に関する経費を抑えられる効果が期待できるのです。
現在は、労働力不足を背景として、多くの企業では業務の効率化を進めていますが、その需要に応じられるよう、BPOのサービスは充実化する傾向にあります。
BPOサービスは一定の業務に特化するものもあることから、自社の状況に応じて適切にBPOサービスを活用してみましょう。
(画像は写真ACより)